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アメリカの福利厚生 年金

お給料+福利厚生

アメリカの企業に勤めていると、基本的にSocial Security(公的年金)が天引きされます。過去35年間の一番高い時期の所得を元に受給金額が算出されますが、別に35年働かなくてももらえます。老齢年金であるものの、自分や配偶者が死亡した場合や障害を負って働けなくなった場合でも受給可能です。まずは、今自分はいくらもらえるのかソーシャルセキュリティのウェブサイトで確認することをお勧めします。何歳まで平均いくらの年収で働いたら、いくら受給されるのかがシミュレーションできます。これは累進課税制度なので、所得に比例して掛け金は高くなります。

アメリカ人は貯蓄しない人が多いので、ソーシャルセキュリティ止まりの人も多くいますが、プラスで個人年金に加入する人も多いです。その一つがIRAになります。引き出すときに税金がかかるTraditional IRAと掛けるときに税金がかかるRoth IRAがあり、これは会社の福利厚生ではなく、自分で銀行や投資会社を通して口座を開設することができます。2024年の最高掛け金額は年間7,000ドルですので、約月583ドルとなります。Traditional IRAのメリットは、掛けたときの運用益から税金が引かれず、掛け金の分だけ複利運用となるので、増え幅が大きいですが、デメリットとして、将来どの税区分に入っているかで、税金がどれくらい引かれるかわからないという不安要素があります。Roth IRAのメリットは、将来引き出すときに税金が引かれないのでニコニコ安心、デメリットとして、掛けた時の運用益から税金が引かれるので、Traditional IRAより少ない金額での複利運用となり、増え幅がTraditional IRAほど大きくないというのがあります。統計を見たところ、総額的にTraditional IRAもRoth IRAも変わりない(どちらかというとTraditional IRAの方が多い感じ)ので、私は安心なRoth IRAに入金しています。

それに加えて、中小企業であればSEP-IRAを提供しているところ、Profit Sharingといって、事業で黒字が出たら年金を足してくれる「儲かったらちょっと年金足してやるから、制度があるだけありがたいと思え」みたいな制度などがあります。大き目の企業やPayroll Companyというお給料や福利厚生を管理してくれる会社からお給料をもらっている場合は、401kがあるかと思います。会社によってある程度まで掛け金をマッチアップしてくれるので、それは最大限に使うことをお勧めします。例えば、会社のマッチアップが5%ということは、お給料の5%まで会社が上乗せして個人年金をタダで掛けてくれることになります。これもお給料天引きとなります。

どの家庭でも経済事情は異なるので、手取りを増やしたい場合は、どうしても個人年金の掛け金を低く設定したり、ゼロにしたりするという選択肢になってくるのですが、もし独身でそのままお給料が銀行に溜まっている場合は、最大限までIRAと会社の401kに入金することをお勧めします。ある一定の金額になるとAnnuityといって、暫く手が付けられないものの、高金利やIncome Protectionのある年金定期みたいにする選択肢もありです。

私の場合、Roth IRAに最大限まで掛けて、会社が6%までマッチアップしてくれる401kは月平均700ドルほど天引きされます。ということは、月平均1,200ドル以上、個人年金に持っていかれる感じです。結構な出費ですが、こういう福利厚生があるだけ恵まれていると思って、最大限まで使っています。

以前の職場は小さい職場でProfit Sharingというものがあったのですが、3年間勤めて溜まった金額は2,200ドルくらいでした。まぁ、ないよりましかなと思っています。

これまで職場を転々としていますが、そこで掛けてきた個人年金は、引き出すとペナルティや相当な税金が引かれるので、絶対に引き出さず、そのまま一つの会社に移管しています。

会社が401kやその他個人年金を提供していないからといって悲しむなかれ。Traditional IRAやRoth IRAに少しずつでも掛けてみることをお勧めします。とにかく複利なので、1か月でも早く始めた方が有利です。

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